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《P》建設おもしろ百科

PUBLIC WORK【公共事業】

写真は、今年最大の公共事業で来年開催予定だった「世界都市博覧会」の〃残骸〃。1200万都民の声か、約l兆7000干億円とも言われる経済波及効果か?その選択はひじょうに難しいが、青島サンの正式な中止表明により、臨海副都心開発が「一時停止」状態となったのは確か。いくつかの企業は、「こうなりや都市博開係ナシ!」と言わんばかりに建設を続けている。ところで、公共事業につきものなのが「入札」である。ご存じのように、公共事業の入札には(1)「一般鼓争入札」と(2)「指名競争入札」があり、(1)は工事概要の公示により不特定多数の業者が競争する入札、(2)は一定基準を元に指名した複数の業者による入札をさし、実際、発注の大半は(2)が採用されていた。しかし、「指名競争入札」はいわゆる談合の温床とか、海外企業の進出を妨げる壁と言われ、建設業界のイメージダウンをもたらしたため、建設省は2年前のウルグアイ・ラウンドを契機に、より公平で透明な方式「条件付き一般競争入札」の一部導入を決定した。実は、この新しい入札方式が、建設業界を揺るがし、21世紀に向かって様々な波紋を投げかけているのだ。若い読者の中には「業界を揺るがすほどの重大なことなのか?」と不思議に思う人もいるだろう。そこで、この欄を借りて「条件付き一般競争入札とは何か?この入札方式で何が変わるのか?」を検証してみよう。「条件つき一般入札」の「条件」とは、簡単に言えば、業者の「施工能力」。経営、遇去の実績等が一定のレベルに達していれば、自由に入札に参加できるもの。建設省は、国は7憶3千万円以上、地方白治体については24億3干万円以上の工事の場合、この方式を取り入れるように通達している。熊本県では既に新庁舎工事で実施、熊本市でもl999年国体施設の屋内プール工事で初めてこの方式を採用した。この入札方式の採用により、これまでの「競争入札」に比べ透明性は増したと言えるが、大手ゼネコンの優位性、海外企業の進出など、地方の業者にとって「競争激化の厳しい時代」に突入したのは確か。『長年にわたって培われてきた秩序が崩れ、すべて競争』という論理が、果たして、吉と出るか凶と出るか、今後の公共事業を見守るしかない。

PAVEMENT【舗装・舗道】

歌の文句に「黄昏のペイブメント~」と言ったような言葉が出てくるが、舖道、又は舗装してある舗道のこと。一般的には、アスファルト、セメントコンクリートによる舖装をさす。石や砂利の舖装に革命をもたらしたのは、20世紀終わりの自動車の登場である。馬車の鉄輪から自動車のゴムタイヤへ。舖装はこの画期的な主役交代劇により、急速に研究開発が進んだ。また舖装は、戦争や災害によって進歩・普及してきたとも言える。日本で本格的な舖装が行われたのは、対象12年関東大震災と第2次世界大戦後である。やはり、舖装は、郡市開発の基盤なのである。
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